ビジネス 倒産 大塚家具 窮地

窮地の大塚家具。3月までにスポンサーを見つけるなど再建策はあるのか。

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大塚家具が3月末で手元資金枯渇と各メディアが一斉に報じました。

私のブログでも丁度1週間前にこの内容を取り上げたばかりですが、

各メディアでは予想していた5~6月よりも早い3月という予想を立てている。

今回はその理由と改めて他に再建策がないのかを掘り下げてみたいと思う。

3月に手元資金枯渇(倒産)の理由は?

6月末に31億0960万円あった残高は、9月末に21億9000万円まで減った。

3カ月で10億円が流出しているため。ということである。

私の前回の記事では、決算資料の四半期財務諸表の賃貸貸借表より情報を引っ張っているので、

31億は2018年の12月時点のものであるのだが、間違いないはずではあるが、6月からの起算となっている。

営業キャッシュフローベースでは6か月間で-29億であったことから、平均すると毎月ー5億円であり、現預金から考えると4か月分の資金は一応ある算段であった。

来年がヤマであることに変わりはないが、理由がやや釈然とはしない。

施策の効果は?

前回の記事でも取り上げた3つの施策だが今のところ大きな動きはない。

EC事業は?<リアルからバーチャルへ>

2019年1~6月期(中間期)決算におけるEC事業の売上高は、

前年同期比1.8%増の1億7400万円でした。

全社売上高(単体)に占めるEC売上高の比率は約1.3%と長期的に見れば好材料ではあるが、短期的な特効薬にはなりえないでしょう。

中国販売は?<国内から国外へ>

こちらについては、情報はあがってきておりませんが、

ただ、6月より参入している”天猫国際”では、11月に行われた 「独身の日」と呼ばれる日にEC上で行われる「ダブルイレブン」商戦があり1日だけで6兆円が動いた。

1日だけである。

“天猫国際” 自体は アリババグループのT-Mall の「越境EC」部分なので、ダイレクトにそこに関係しているわけではないが、ここに大塚久美子社長も期待しなかったわけではないでしょう。

ただ、何かしらの報道もなかったことから期待している数字が得ることができなかったのではないでしょうか。

スポンサー出現の可能性はあるのか

昨年の段階で銀行からの借り入れの実現がしなかったことを考慮すると、まず金融機関は厳しいでしょう。

国内の企業にあたっているという情報はありますが、倒産がささやかれている企業、再建材料が見えない企業にあえて手を貸す企業が出てくる可能性も限りなく低いと思われます。

そうなると、今年の最初に受け入れてもらったように外資にあたるしかないでしょう。

営業販売の回復は?

新しい施策はすぐに結果がでるものではありません。

では足元の家具の販売はどうなっているのでしょうか?

引用: 第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)

結論を言えば、軒並み2018年より落ちているのです。

昨年よりも悪化しているのでは、再建そのものができるはずがありません。

まずは基本から立て直す必要があると思われます。

消費者の声は

みん評という口コミサイトでの消費者の声をいくつかピックアップしてみました。

30万ほどで大塚家具オリジナルのソファを購入。普通に使っているだけですが、ソファのクッションはすぐに崩れ、カバーは毛玉だらけに。。

買った事を後悔しています。

引用:みん評 大塚家具口コミより( https://minhyo.jp/idc-otsuka?sort=order_point&page=3

新宿店に行ったが、入口で最大80パーセントオフを打ち出して客寄せしていたにもかかわらず、中はほとんどが定価。
ちらほら10パーセントオフがあるものの、酷い商品で選択肢に上がるわけもなく、参った。
店員には『これは詐欺商法ではないか。』と問い詰めても、『すでに売り切れた。』との情けない答え。
これでは基本的な信頼性がゼロとしか言えない。
もう終わる。

引用:みん評 大塚家具口コミより( https://minhyo.jp/idc-otsuka?sort=order_point&page=3

【商品・サービスを購入、利用したきっかけ】

カーペットを探していたが色に迷い4〜5回大塚家具に行った。迷っていたカーペットの現物が無くマッチ箱くらいの見本であったため部屋の写真を見せて何点かに絞ったが若い店員は部屋に敷くともっと明るくなりますと言われたため購入したが届いてビックリ。
見本で見るより数段暗く希望していた光沢もなく部屋が凄く暗くなった。
【良かった点】

【気になった点】

買わないといけない雰囲気
【今後も引き続き利用・使用したいか?】
今まで利用していたがもう利用しない

引用:みん評 大塚家具口コミより( https://minhyo.jp/idc-otsuka?sort=order_point&page=3

とりあえず3つピックアップしてみたが、どれも厳しい言葉ばかりである。

お客様に接する従業員と販売価格が見合っていない。

もちろん安い商品ならこのような応対でいいというわけではないが、

何十万する買い物をして応対が悪ければ、消耗品でもないのでリピーターになることはないでしょう。

この状況下で、現場のモチベーションも高まるべくもないですが、そこを含めてまず足元から見直す必要があるといわざるを得ません。

まとめ

企業は人なりといいます。

たとえ、一時的に回避できたとしても1年前と何も変わらず資金が目減りしていくだけでしょう。

まずは現場から変えていく。結局は経営者の姿勢が会社の姿勢そのものです。

父の匠大塚との決定的な違いはそこではないでしょうか。

人数は減ったとは言え、まだ1000人近くを抱える企業です。本気で社員の生活を守るためになりふり構わずできることを大塚久美子社長には期待します。